Long Ago

顎は思った以上に獣の感覚を覚えているのかもしれない。

人間の進化が海から陸へとつながってきたのであれば、食欲を満たす記憶は確実に重要であろう。

食欲を満たす時に必ず意図的に動かすものが顎と喉である。

ライオンが獲物にかぶりつく時に、右と左の顎を体操のように片方ずつあけるような、そんな顎の使い方には意味がある気がする。

顎をしっかりと開けることで、目や鼻、そして耳までもが内側からマッサージされるのだ。

そして、周囲に気を使い、顎の動きが悪くなってきた自分自身の体にご褒美を与える。

食欲を抑えてきた人の顎の動きは悪くなっているであろう。

本当にしたいことをしていない人の顎は固く閉ざされている。

そしてストレートネックのように肩が凝っていくのだ。

毒も栄養も、なんでも食べるのだ。

本当に大きく顎を開ける時、背骨すべてが収縮し、かつてあったであろう尻尾が引っ張られる。

まるでプレデターのように、食らいつく。

顎は太古の紐に結びつく、開かずの扉なのだ。