評判記・役者評判蚰蜒

『時間に仕事をさせる』桃栗三年柿八年 人の命は50年 夢の浮世にさ丶のであそべ

時間に仕事をさせる

商売において決定的となる概念に、いつしか僕は気づきました。

 

 

それは『時間に仕事をさせる』ことです。

 

事業は「選ぶ前」に決まる

 

『選ぶ』ということが事業において一番重要です。

選んだあとで、がんばることはあまりインパクトがありません。

選ぶ前は1~100倍くらいまでの差があり、選んだあとは努力しても1~2倍くらいにしか変わりません。

選んだあとは、うまくいくか?いかないか?が自然に確定してしまうものです。

「選んだあとに物事は動かせない」と知ることが重要だと感じます。

 

 

「選ぶ前」に意思決定の妙味があるでしょう。

事業をするとき、パートナーを選ぶとき、どのような基準を持つとよいか?

それは、

『時間という栄養さえ与えられれば、あとは全てうまくいく人』

を選び出すことです。

 

 

桃栗三年柿八年

選ぶうえでのヒントになるのは、古くから言われるこの言葉。

 

桃栗三年柿八年

 

桃も栗も植えて三年経てば必ず芽吹きます。

 

たぶん、水をやらなくても、忘れていても勝手に芽が生え、じきに幹が伸び枝が生え花が咲き実をならします。

 

三年単黒五年累損一掃

事業における、桃栗三年柿八年と似たようなことわざがあります。

 

三年単黒五年累損一掃(さんねんたんくろごねんるいそんいっそう)

 

です。

事業投資するときの合言葉のようなものですが、

「三年で単月黒字になり、五年で累積損失がなくなり、完全黒字になるのが事業立ち上げの目安」

ということです。

 

競争優位に関することわざ

この言葉の意味は

「事業立ち上げには時間がかかる」

ということですが、

その真意は

三年くらい時間をかけて、五年くらい赤字を続けるくらいの事業じゃないと、競争優位を築けない

という意味なのではないでしょうか。

 

ECONOMIC MOAT

ウォーレンバフェットのような世界的な経営者や、クレイトンクリステンセンのような世界の経営学者は、

economic moat

が重要だと言います。

訳すると経済的塹壕(ざんごう)です。

moat

戦争において、歩兵が銃撃や砲撃から実を守り、最前線で戦車や馬車の侵攻を食い止めたり、闇討ちするために掘られた地下道が塹壕です。

 

日本風にいうと皇居のお堀でしょうか。

皇居のお堀

経営においても、economic moatが重要です。

 

塹壕を掘れ

三年単黒五年累損一掃の真意は、

塹壕を掘れ

ということ。つまり、

一瞬で作れる事業は一瞬で追いつかれるので、少なくとも5年くらいは時間をかけろ

ということなのでしょう。

 

ないない尽くしはジリ貧への招待状

しかし、事業立ち上げにはお金も人も、リソースが不足するのが通常ですから、

不足したリソースの中で3〜5年生き延びるための知恵が必要になってきます。

 

起業したばかりの社長は仲間を集め、お金を集め、技術を身につけ、商品を作り、顧客を作り・・・・

 

ないないづくしで突き進むことになります。

 

 

しかしながら、ビジネスパートナーとしてこのように「ないない尽くし」の人を選んでしまうとジリ貧になります。

 

安泰な人のすばらしさ

3〜5年続けないと、よい事業は実を結ばないということを逆手に取ると、

3〜5年安泰な人

を選ぶ必要があります。

そうすれば塹壕を掘ることができます。

 

 

時間という栄養以外は必要ない人を選ぶ

したがって、事業において人を選ぶときのポイントは、

 

『時間という栄養さえ与えられれば、あとは自力で全て調達する人』

 

桃栗三年柿八年のことわざ通り、

3年待っていれば勝手に花開く人を選ぶ。

 

実は桃栗三年柿八年には続きがあります。

 

桃栗三年 柿八年 人の命は五十年 夢の浮世に ささので遊べ

評判記・役者評判蚰蜒

『評判記・役者評判蚰蜒(げじげじ)』1674年(江戸時代)

 

ささので遊べというのは酒を飲んで遊べという意味です。

 

この歌のとおり、ささので遊ぶためには、

『時間という栄養さえ与えられれば、あとは自力で成長する人』

を選ぶとよいというわけです。

 

経済的、人格的に自立して、生活のために働く必要がない人を仲間にする

 

そんな人は余裕ですから、余裕のある事業を営みます。

当たり前のようにシンプルな答えです。

 

生活が安泰な人の数は、生活に困っている人の数より少ないと思います。

 

しかし、出会うのは稀ですが、出会ったあとは酒を飲んで遊び続けるだけでことが済みます。

出会うまでの忍耐と、出会ったあとの苦労

どちらに時間をかけるのか?という選択です。

 

Habit is a second nature(習い、性となる)

人選びも、土地選びも、事業選びも同じです。

良いものはわかりづらくカモフラージュされています。

Old habit die hard.

 

自立した人を仲間にするのは一見難しいですが、

古い習慣を捨て、新しい習慣を作れば。

習い、性となる。

やり始めると意外とものになります。

 

 

よいものを選ぶという時間以外に必要な労力(選んだあとの不要な努力)を全て削ぎ落とし、

ソファーに座ってワイングラスを揺らしながら、

 

時間に仕事をさせる

 

考え方が、事業の真髄ではないでしょうか。